PROJECT STORY 02 省エネ基準である
トップランナー制度達成の新部材開発
新境地を切り開いた!
新断熱材納入の舞台裏
~材料の共同開発と寸法公差の調整~

社内の総力を結集し、
いかにして目標を達成したのか
その全貌とは

国が定める省エネ基準達成を目指すべく、大手空調機メーカーから相談を受けた販売部。
商社でありながら、どこまで顧客のニーズに応えられるのか、納得させられる新しい断熱材を納入することはできるのか?
総力戦で挑み結果を出した社員に話を聞いた。

  • A.T.さん
    PROFILE
    販売二部 A.T.さん 2005年入社
  • F.T.さん
    PROFILE
    販売二部 F.T.さん 2017年入社
  • S.T.さん
    PROFILE
    品質管理部 S.T.さん 2019年入社
  • H.A.さん
    PROFILE
    海外部門 H.A.さん 2020年入社
    WEB参加
  • 苦悩の5年間のはじまり

    H.A.さん
    H.A.

    ある大手空調機メーカー様から、国の省エネ基準である“トップランナー制度”達成のために、ヒートポンプ給湯器用の発泡スチロール断熱材納入をお願いしたいとお話がありました。前任のときからお話があったのですが、お客様のご要望を叶えるためには発泡スチロールの新材料開発を行う必要がありました。僕が担当したときから本格的に材料開発を進めることになったんです。

  • H.A.さん
    H.A.

    もちろん従来の業務では、新材料の開発まで行うことはなく、既に市場にある材料を使用することが多いです。そのため、僕らもそこまで専門知識がなく、まずは長いお付き合いがある発泡スチロールの材料メーカー様へ相談に行きました。それが2020年頃ですね。
    最初は、既に市場にあった材料を使用できないか試したのですが、ご要望には合致しませんでした。一部では良い結果が出ても、一部では劣り、高い基準を達成することができない。そこから何度も試作をしました。

    S.T.さん
    S.T.

    僕は品質管理部に異動した後、Hさんをサポートするかたちで、一緒に新しい発泡スチロールの試作に立ち会っていました。

    H.A.さん
    H.A.

    試作品を空調機メーカー様に提出してはフィードバックをもらい、また試作…というスケジュールの管理や、試作品をつくっていただく成形メーカー様のリソースの確保には苦戦を強いられましたね。
    また、新材料の断熱材を搭載した新商品の発売時期は、既に決まっていたんですよ。だからそれまでに新断熱材を作り上げないといけなかったんです。
    そうやって試作を重ねて、2024年春に、従来品よりも高熱伝導率・高耐熱な発泡スチロール断熱材が完成しました。

    S.T.さん
    S.T.

    ただ、新材料を使った断熱材は完成しましたがまだ問題がありました。製品の寸法公差の問題です。
    ご存じの通り、発泡スチロールは成型直後と時間が経った後では、収縮する特性があります。発泡スチロールの収縮具合・成型メーカー様として保証できる寸法公差と空調機メーカー様が求める寸法公差に乖離があり、双方と何度も協議を重ねました。双方の要望を叶えられるように、寸法公差の調整が必要で、そこにはとても時間がかかりましたね。

  • 新素材開発に自ら名乗りを上げる クライアントとの新たな向き合い方

    A.T.さん
    A.T.

    2020年頃からHさんが担当をして完成に至りましたが、実はその前から動き出していたんです。
    トップランナー制度は空調機メーカーのような製造会社に対して出された制度だったので、各社が取り組んでいくだろうと思い、「この制度を達成するためには、こんな商品がいるのではないですか?」と、こちらからお客様に働きかけたのも、依頼を受けたきっかけの一つだったんですよ。そこで「じゃあ一緒にやろう」と言ってくれないと進まなかったです。

  • F.T.さん
    F.T.

    そうですよね。既存材料ではなく、「制度達成するには、新材料の開発も必要では?」と、商社としての知識と長いお付き合いの材料メーカー様がいたからこそ提案することができ、材料開発を促した結果ですね。

    A.T.さん
    A.T.

    材料開発はお金も労力がかかるためなかなかできませんし、材料メーカー様に作ってもらえたとしてもお客様が使用しない場合、僕たちでは責任が持てず、作った材料やかかったお金や労力は全て水の泡になってしまいますからね…。

    F.T.さん
    F.T.

    僕はHさんのタイ現地法人へ異動後、担当になりました。
    新しい断熱材ができあがり、24年の夏には、その断熱材を使った新商品を発売し、お客様はトップランナー制度もクリアできました。商品カタログにも「この断熱材が特徴的だ」と記載されています。また、トップランナー制度達成の功績で、お客様から表彰もしていただきました。
    いち商社が表彰していただけるのは、珍しいことだと思います。

    A.T.さん
    A.T.

    Hさんが動き、タイに異動し、Fさんが表彰されたんですけどね(笑)

    H.A.さん
    H.A.

    タイからいいな~と思ってました!(笑)。でも、嬉しかったです。

    A.T.さん
    A.T.

    お客様と「新しい材料を作ろう!」と決まっても、材料メーカー様からOKが出るわけでもない。成型メーカー様の現場のプロからは「これでは作れない」と言われたり、やはり温度差もありました。その点は、材料メーカー様・成型メーカー様との長年の付き合いや信頼関係があったことや、Hさんのコミュニケーション能力が活かされた面でもありましたね。

    F.T.さん
    F.T.

    今は、今回開発してくださった材料メーカー様のためにも、新しくできた断熱材をもっと知ってもらえるように、別のお客様にも働きかけています。実際に導入を検討いただいている会社もあります。

    A.T.さん
    A.T.

    これからも商社として、お客様・お取引先様のみなさんに喜ばれる仕事をしていきたいですし、その中で、今回のような新材料開発もご提案できたらいいなと思います。これをきっかけに「材料開発までできるんだ」と全員が認識できたのは大きいですね。

    今度Hさんが日本に帰ってきた時は、みんなで慰労会をしようと話してます。
    Hさん、待ってるよ!